花粉症等のアレルギー性鼻炎について
アレルギー性鼻炎の診療を行います。
アレルギー性鼻炎は「通年性」と「季節性」に分かれます。
季節性のアレルギー性鼻炎は、そのほとんどが花粉症です。
アレルギー性鼻炎(通年性)
アレルゲン(アレルギー症状を引き起こす原因となる物質)を吸入することで、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状が出ます。かぜと違って、喉の痛みや熱などは伴いません。
アレルギー性鼻炎の原因と治療
原因は家の埃やダニの糞・死骸などです。ペットのフケや部屋のカビも原因となります(血液検査によって抗体を測定することで、何に対するアレルギーかを知ることができるケースがあります)。
アレルギー性鼻炎の検査
アレルゲンを除去・回避するには、原因となるアレルゲンが何かを知ることが重要です。
それには自己診断でなく、アレルギー検査により適切な診断を受けることが必要です。
以下のような専門的な検査があります。
- 特異的IgE抗体検査
- 採血して、アレルギーと関係するIgEという抗体が、どんな種類のアレルゲンと結び付くかを調べる検査です。
- 鼻汁好酸球(こうさんきゅう)検査
- 鼻水を採り、アレルギー性鼻炎の人に多く見られる「好酸球」という細胞の白血球中の割合を顕微鏡で観察して調べます。
- 皮膚テスト
- 腕の皮膚に小さなひっかき傷を作り、そこに多種類のアレルゲンの溶液をたらす方法(スクラッチパッチテスト)、アレルゲンの水溶液を注射する方法(皮内注射)、皮膚にアレルゲンの溶液をたらした上から針を軽く刺す方法(プリック法)の3種類があります。15~20分後に皮膚に生じる赤い腫れを測定し、赤くなった面積および度合いをチェックします。
- 鼻粘膜誘発検査
- アレルゲンを鼻粘膜に直接接触させ、アレルギー反応が現れるかどうかを見ます。
アレルギー性鼻炎の治療
アレルギー性鼻炎の症状を軽くするには、とにかくダニの糞や死骸、家の埃、ペットのフケ、カビなど、アレルギーの元にさらされる状態をできるだけ避けることが肝心です。こうした策を講じた上で、抗アレルギー薬の飲み薬や鼻スプレーで症状を抑えていきます。
かぜにも注意
また、アレルギー性鼻炎がある方とそうでない方が、同じような鼻かぜ(急性鼻炎)をひくと、通常、アレルギー性鼻炎がある人のほうが長引きます。急性鼻炎とアレルギー性鼻炎という2つの病気が併存することになるからです。また、急性鼻炎から急性副鼻腔炎になる可能性も高くなります。そのため、かぜをひかないような体調管理が、より大切になってきます。そして、アレルギー性鼻炎のある方がかぜをひいた時には、早めに耳鼻咽喉科を受診したほうがよいでしょう。
花粉症
現在、日本人の5人に1人が花粉症と言われ、もはや“国民病”の観さえ呈しています。
原因は食生活や住環境の変化により、アレルギー体質の人が増加していることや、大気汚染(ディーゼルエンジンの排気ガス)など、さまざまな要因が考えられていますが、基本的には戦後植林したスギ林の樹齢が30年を超え、花粉の量が著しく増加しているのが大きな原因とみられています。
花粉症とは、アレルギー性鼻炎の一種で、特に植物の花粉が原因となって、立て続けのくしゃみや鼻水、鼻づまり、目の痒み、目の充血、涙などの症状を引き起こします。
スギやヒノキの花粉がよく知られていますが、これら以外にもアレルギーを引き起こす植物には、イネ科のカモガヤやハルガヤ、キク科ブタクサ、ヨモギほか、たくさんの種類があります。
花粉症の治療法
花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎は、治療を始める前にアレルギーの原因を特定することで、症状を起こりにくくすることが可能です。
アレルギー検査では、問診や鼻鏡検査を行うとともに、血液検査によってアレルゲン(アレルギー症状を引き起こす原因となる物質)を特定します。
その上で治療は、抗原回避(アレルゲンを近づけない環境整備)および薬物療法を中心に進めます。
治療法には、主に以下のような方法があります。
- 内服薬
- 花粉の飛散が開始する2週間前(症状の出る前)から飲み始めます。症状が出てから薬を飲み始めるのに比べて、症状が軽く済むことが多いというデータがあります。特に鼻汁、くしゃみが強いタイプの人には効果的です。
- 鼻スプレー
- 花粉症治療の効果が強く、副作用が少ないため、症状や鼻づまりが強い人には、内服薬に加えて局所スプレーを併用します。
▲ 午前9:00~午後1:00
月・水・金 午後2:00~2:30 予防接種(小児のみ)
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休診日:木曜午後・土曜午後・日曜・祝日